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分類:環境

カミツキガメはわるいやつ?

カミツキガメはわるいやつ?ふしぎびっくり写真えほん 2
松沢陽士/写真・文
フレーベル館 ; ISBN: 9784577042717(2015年2月)

 千葉県の印旛沼(いんばぬま)は、田んぼや雑木林がある自然豊かなところです。ある日、田植え前の田んぼで見つけたふしぎなあと。田んぼにいたひとにたずねると、カメが夜中に歩きまわったのだろうとのこと。近くの池に行ってみると見たことがない大きなカメがいました。それは大きくなると40センチにもなる北米や南米にすむカミツキガメ。日本では「特定外来生物」に指定されています。人間により外国などから持ち込まれ、もともとの生態系をこわすおそれのある生き物です。TVなどでは「なんでもかみつく危険でどうもうなカメ」と言われていますが、目の前のカメはおとなしくて近づくとすぐに逃げてしまいます。ふしぎに思って長い間観察してみると、この池で静かに暮らし、交尾をして産卵し、タマゴからは子ガメが生まれて…、とけんめいに命をつないでいました。天敵がいないので毎年その数が増えています。このままではこの地域にいた生き物がいなくなり、カミツキガメだらけになってしまいます。でも、アメリカのカメがなぜ印旛沼にいるのでしょうか?
 元の自然にもどすためにつかまえられたカミツキガメの悲しげな小さな目。なにかをうったえているようです。こんな悲しい生き物を増やさないためにどうしたらいいのか、いっしょに考えてみませんか?

科学読物研究会     市川雅子