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分類:環境

里山のおくりもの

里山のおくりもの
今森光彦/写真・文
世界文化社 ; ISBN978-4-418-08527-9 (2008年12月)

 この本は、里山に自分のアトリエをかまえて、生き物や木々などの自然のなかで暮らしている写真家の今森光彦さんが写真を撮り文章を書いています。
 まず、最初は文章を読まないで里山の写真だけをじっくりすみずみまで眺めてみてください。
 里山の四季の美しさ、生き物たちの命の輝き、里山を大切に守り棚田に手を入れる人々の姿…なんと豊かな世界でしょうか。写真からさまざまなことがほとばしって私たちの心の中に流れ込んで来ます。春、夏、秋、冬とめぐる季節のなかで里山とそこに生きるたくさんの生き物たちのつながりが写真を見るだけでもよくわかります。
 そして、今度は今森さんの文章をゆっくり読みながら最初のページからもう一度写真を見てみると、写真だけではわからない色々なことを知って驚き、今森さんの里山や生き物への思いが伝わって来ます。里山の自然がこんなに美しいのは、人と共にたくさんの生き物が暮らしているから。そんな田んぼや雑木林をずっと残したい。生き物たちとのつながりを身近に感じられる里山は自然からの大切なおくりもの。
 美しい日本の里山。それを守ることは、生き物とのつながりを守ること、未来の子どもたちに残しておきたい豊かな世界です。

科学読物研究会     市川雅子