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分類:技術

いちばんでんしゃのしゃしょうさん

いちばんでんしゃのしゃしょうさん
たけむらせんじぶん/おおともやすおえ
福音館書店 ; ISBN: 978-4-8340-2666-5 ; (2011年06月20日)

 日本の電車は全国どこでもとても正確に走っています。私たちはそれを毎日当たり前のように利用していますが、この絵本を読むとそのために努力している車掌さんの仕事がよく分かります。東京の中央線のしゃしょうさん(やまなかさん)が午前4時32分発の一番電車に乗務して、東京駅まで行き、6時1分にふたたび三鷹駅まで戻って来る間のやまなかさんの様子をていねいに描いています。
 前の晩に寝る仮眠室のベッドについている「自動起床置」にはじまり、車内放送の文句、車掌さんが確認するいろいろな信号や動作など、乗客の安全のためのいろいろな装置に興味はつきません。車いすのお客さんが乗ったり、寝過ごしたお客さんを起こしたり、忘れ物を探したりと途中の駅でもいろいろなことが起きます。そして三鷹駅に戻ってきて、ようやくやまなかさんは朝食を食べるのです。これほどくわしい車掌さんの仕事を書いた著者の竹村宣治さんは、長い間中央線の車掌さんを勤めました。この絵本がデビュー作です。
 近所の文庫でこの絵本を子どもたちに読み聞かせしたら、とてもおもしろそうに見入っていました。そして私は通勤で毎日この中央線を利用しているので、よけいに親しみを感じました。そしてあらためて車掌さんってすごいと思いました。

科学読物研究会     福田晴代