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分類:科学技術

万華鏡

万華鏡 大熊進一/文 日本万華鏡倶楽部/監修 
文渓堂 ; ISBN:9784894233553; (2003/03)

 万華鏡、おお、この光の科学が生み出した美しきものよ!
 覗いた瞬間に目にとびこむ画像に思わず「わぁっ」と声を挙げた記憶、どなたにもあるのではないでしょうか。くるくる回すとまたそのたびに違う美しい模様がでてきて、見飽きることがありません。そんな万華鏡がスコットランドで発明されてから今年はちょうど200年だそうです。灯台の光をより遠くまで届けるために光の反射を研究している中でできたとのことですから、まさに科学研究がうみ出した光の芸術です。
 3枚の鏡をきっちり正三角形に組むと反射して正三角形が無限に広がるというきわめて単純なしくみなので、作ることも簡単で、特許認定を取る間もなくあっという間にヨーロッパじゅうに広がり、なんと3年後にはオランダ経由で江戸時代の日本にも来ていたというから驚きます。
 私は、万華鏡のことを知りたいという子がいたらまずこの本を紹介します。全32ページのうち半分は美しいカラー写真で万華鏡の映像や歴史的な万華鏡、世界各国の万華鏡などを紹介し、後半は万華鏡の作り方(8種)がのっていて実際につくれます。そして万華鏡Q&A、万華鏡の歴史と続きます。この歴史解説4ページがたいへん面白い。いつの時代もどこの国の人も美しいものに目をみはり広めたいと思うんだなぁと嬉しくなります。日本に来た最初のころは「錦眼鏡」「百色眼鏡」と言われていたとか・・。
 著者は、万華鏡に魅せられて収集し、博物館まで作った日本万華鏡倶楽部の大熊進一さん。ぜひ行ってみたいところです。

科学読物研究会     篠田木末