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分類:人・社会・暮らし

このTシャツは児童労働で作られました。

このTシャツは児童労働で作られました。
シモン・ストランゲル著 枇谷玲子訳
汐文社 ; ISBN: 978-4-8113-8974-5 (2013年2月)

 物語は、バングラデシュの工場で赤いTシャツのそでをぬう12歳のリーナの話から始まります。一方、ノルウエーに住むエミーリエは、洋服を買いに行って、赤いTシャツに目をとめます。そこで、店に並ぶTシャツの値札に、「このTシャツは児童労働でつくられました。どうぞそでを通してみてください。これを作った子どもたちの代わりに」と書かれたシールを貼る男の子と出会います。それまで、自分が来ている服を誰がどのようにつくっているのか、想像さえしたことのなかったエミーリエは、このシールと男の子が気になり始めます。
 2人の話が交互に進行していき、リーナもエミーリエも淡い恋をします。結末まで読んで何を感じるのかは、人によって違うかもしれません。でも、2人の少女の対比は、世界を見つめる「目」とつながります。「見えないもの」を見ようとする、自分の着るTシャツ、食べるチョコレートや鶏肉、その先をみつめる「目」をもつ始まりです。
 読み終えて、具体的に何ができるの? そう思ったら『子どもたちにしあわせを運ぶチョコレート』(合同出版 白木朋子著)を読んでみてください。副題は、「世界から児童労働をなくす方法」です。
 そして小さなお子さんには、絵本『そのこ』(晶文社 谷川俊太郎詩 塚本やすし絵)、『ぼくがラーメンたべてるとき』(教育画劇 長谷川義史 作/絵)をどうぞ。同じ時間を生きる、違う場所にいいる誰かに思いをはせる・・そんな絵本です。      

科学読物研究会    菅原由美子