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分類:植物

葉っぱのふしぎ 緑色に秘められたしくみと働き

葉っぱのふしぎ 緑色に秘められたしくみと働き
田中修 著
ソフトバンク クリエイティブ株式会社 ; ISBN978-4-7973-4693-0 (2008年4月)

  この本は、「植物はすごい」の著者である田中修さんの本です。「はじめに」の挨拶文から著者の楽しいお人柄が伝わってきて、ページをめくるたびに不思議で楽しい葉っぱの世界にどんどんのめりこんでいきました。第一話から第七話までの構成で、見開きの左側に文章が、右側にはカラーのイラストが描かれており、とても読みやすくなっています。
 第一話では、「葉っぱがおこしたミステリー」と題し、秋にサクラが咲いた現象の解説があり、第二話の「時を刻む葉っぱ」では、葉っぱが夜の時間を正確にはかることができるのかを知ることができます。葉っぱがこんなにも時間に対して敏感に活動しているなんて本当に驚きました。
 第四話では「働き者の葉っぱ」と題し、光合成についてふれています。私は小学校で理科支援員をしているので、毎年6年生の理科で光合成の実験を手伝っていますが、今年はこの実験で思わぬ失敗をしてしまいました。葉っぱでは、ブドウ糖やデンプンをつくる反応を進めるために多くの酵素が働いているそうです。酵素はタンパク質でできているため、温度が高くなりすぎると性質が変わって働けなくなるようです。実験では前日夕方にアルミ箔で葉を覆うはずでしたが、まだうだるような暑さが続いていた時期の正午過ぎから覆ってしまったのです。これでは、アルミ箔の中で葉が熱くなり、酵素の性質を変えてしまっても不思議ではありません。もう冬になってしまいましたが、第五話「葉っぱのパワー」に失敗の原因を見つけることとなりました。実験が失敗してしまった班の児童と葉っぱには本当に申し訳ないことをしたなと反省しています。
 楽しくて為になる話は第七話まで続きますが、葉っぱとはこんなにも健気で 働き者なのだと知ることができて、本書に出会えて本当によかったです。

科学読物研究会     澤本早苗