科学読物研究会ってどんな会


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科学読物研究会ってこんな会です。
(1996年11月23日の、日本教育新聞に次のように紹介されました。)

科学の楽しさ知って

母親らが読物研究会
  科学あそびの「出前」も

 「すぐれた科学読物で子どもたちに科学のおもしろさを知ってほしい」−。

 母親や図書館関係者などを中心に子ども向けの科学の本の読みくらべや科学遊び研究などで地道な活動を続けているグループがある。
この「科学読物研究会」(鈴木将会長)は二十八年前に発足。

どちらかといえば地昧な存在だった科学読物の普及に啓発的な役割を果たすとともに、母親たちが「科学遊び」を図書館などに「出前」するなど科学の楽しさを地域にアピールしている。

「科学読物研究会」は子どものための科学読物を読み、その普及につなげようと科学者である吉村証子さん(故人)の呼びかけで一九六八年に発足した。
 当時は子どもの本といえば児童文学が主流だったが、子どもの本や科学教育に関心のある地域文庫の母親、教師、編集者、書き手たちが熱心な読書会を開始。民間教育研究団体とも接点をもちながら活動を広げた。
 また、『
科学の本っておもしろい』などブックリストや『科学あそひだいすき』(連合 出版)など出版物も多い。
 現在、個人会員は全国に約二百三十人。子育てや文庫活動を続ける母親たちを中心に図 書館関係者や発足当初からかかわってきた”ベテラン”までメンバーの幅は広い。
 東京・杉並区立中央図書館や小金井学習センターなどを中心に「例会」「新刊研究会」 阪でも交流会を開くほか、自然観察会や科学遊びの「出前」も。
 毎月発行する、会報
『子どもと科学よみもの』では、新刊リストや身近な材料でできる 科学遊びなどを紹介している。
 「楽しくて楽しくて申しわけないくらい」と話すのは杉並区在住の坂本眞由美さん。 「息子が虫が好きだったので、話をあわせるためにも、と入ったのですが、身の回りにこ んなおもしろいこともあったのかと。最初は子どものためでしたが、今は自分のために活 動しています」と笑う。
 坂本さんは主に「科学あそび分科会」に参加しているが、母親たちと「杉並科学あそび の会」というグループを結成。地域の図書館や児童館などに遊びを「出前」している。毎 月、いろいろなところから「声」がかかるという。
 「子どもに科学の楽しさを教えるのが夢でした」と話すのは坂本さんと「出前」をして いる原田佐和子さん。理科系を専攻した原田さんは「暗記ばかりで理科が嫌いになってい る子どもが増えているといいます。でも、いろいろ試してみて『できた』という楽しみを 昧わうとっかかりをつくれたら」という。
 先人たちの研究の上にこのように新しい活動が生まれている一方、悩みもないわけでは ない。同研究会は科学読物の研究に生涯をかけた吉村さんの業績を記念して八一年、日本 子どもの本研究会とともに「日本科学読物賞」を創設、書き手や編集者を育ててきた。
 しかし、財政的な問題もあり残念ながら昨年で終了することになった。
「子どもの科学読物プロパーの賞はほかにはない。素晴らしい作品をなんらかの形で残し たいのですが」と
鈴木将会長は話している。

(1997年1月26日の総会で、会長は交代しました。)

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集団の力でいい読物を   吉村証子

 私は科学読物が好きで、大切だと思い、互いに育児に忙しい友達の理科系卒の母親と、主に読書会の形で、科学読物研究会を長いこと続けてきました。

 1962年から三鷹に住み、三多摩地域で盛んな子どもの本の普及運動を知りましたが、児童文学に偏っているのが残念だと思いました。私も会員の一人である日本子どもの本研究会や、日本親子読書センター等の、子どもの本の研究・普及運動と科学教育研究協議会の、科学教育・科学読物の研究とが結びつくと、大きな力になると思いました。

 それで、両方によびかけて、去年の九月から、新しい形で研究会を始めることができました。全国各地でも両方が協力すると普及が発展すると思います。

 ソビエトで革命後、ゴーリキーが中心になって科学読物を重視し、励まし、集団の力で普及し、イリン、ビアンキ等も育ったと思います。今の日本の子どもに、私達も、集団の力でいい読物を、たくさん与えたいと思っています。

(1969年7月科学読物研究会年報No.1)

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科学読物研究会の設立の目的と方針    中川宏

 科学は芸術とおなじく人間の精神の所産です。科学の先駆者はそれぞれの時代において、時代精神の先がけとなり、自然の法則を引き出し、人間の認識を変革してきました。

 この人類の財産を芸術と同様に愛し、科学を守り、そして発展させていく世代を育てていきたいと思います。

 会の発足に際し、このことに初心が込められていると思い、その精神は今後も生き続けていくと思います。

 具体的には子どものための科学書の現状を分析すること、そのことから科学読物の新しい展望を持つこと、そして、そのためには書評が確立しなければならないと思います。(科学読物研究会20年史より要約)